上海とその周辺は揚子江河口のデルタ地帯で、日本でいえば利根川河口の霞ヶ浦周辺。潮来のような水郷の村があちこちにあるが、映画の『ミッション:インポッシブル3』のロケ地で有名になった西塘(Xitang)にツアーで行った
雪纖瘦。
西塘行きを提案したのは連れ合いで、日本からネットでツアーを申し込んだ。
上海中心部から南西に60㎞。上海市を外れて浙江省に入ったところにある。公共交通機関はバスしかないような田舎だが、近年観光地となり
雪纖瘦、中国の若いカップルのデートスポットとして人気なのだそうだ。
交通の足も悪く、夜景を見なければ行った意味がないので宿泊が前提となる。ツアーなら送り迎えが車なので、その日のうちに上海のホテルに戻れる。若干忙しないが、かといって見るところは少ない
雪纖瘦。
Xitang6.jpg
細い道に飲食店や土産物屋が並ぶ
Xitang5.jpg
水路に架かる橋は観光客で混雑
Xitang3.jpg
『M:i:Ⅲ』、トム・クルーズのポスター
Xitang2.jpg
左が夕食をとった食堂
Xitang4.jpg
紛い物のキャラクター商品も売られている
錦江飯店のロビーで待っていると、ツアーの迎えの男性がやってきた。
玄関を出て見回すとバスがいない。マイクロバスもいない。男性についていくと、乗用車のドアを開けてくれた。
「今日のツアーはふたりだけです」
観光タクシーか、専用ガイドを雇ったようなもの。
聞けば日中関係が悪化して以来、日本からの観光客が激減してしまったのだそうな。
乗用車は高速道路に上がると、一路西塘へ。国慶節休暇の影響で車の流れの悪いところもあったが、トイレ休憩の必要もなく、ノンストップで水郷に到着したのだった。
舟の浮かぶ水路の両側は土産物屋や飲食店がずらりと並ぶ。これも観光地化の影響で、提灯の数も激増し、昔よりも華やかになったとか。
奥まで行くとカラオケだかディスコだかのネオンが水面に鮮やかに映えている。
若者が集まれば、情緒が売り物の水郷の村でも、原宿・渋谷化するのが中国流。ホテルも≒ラブホで、見回せば確かに若者たちが多い。
水路のたもとの食堂で西塘の郷土料理に舌鼓を打ち、折角だからと上海蟹までいただいた。ビールもさっぱり系で旨い。
食事をしていると中国人のお婆さんがやってきて歌を聴かないかという。楽器を持たない流しの歌手・・・みたいなもの。「北国の春」はどうかと日本語でタイトルをいうが、ガイドが断る。
歌声の検討はつくが、ちょっと聴いてみたい気もした。
西塘の郷土料理はなかなか旨い。中華の好きな連れ合いは、日本に帰ったら同じ料理を作ると意気込んでいたが、3ヶ月経ってもまだ皿に上がってこない。
人のことは言えない。3ヶ月経っても、上海旅行記はまだ終わらない。年内に終わるのか?